こんにちは。FPさいとうです。
私が愛用している電子レンジのドアが開かなくなってしまったので、自前で修理しました。WEBで検索すると同じような症状を訴えている人が少なからずいたので、この記事では修理方法を共有します。
なお、勝手に分解するとメーカーのサポートを受けられなくなる可能性が高いので、自己責任でお願いいたします。
このブログでは、人生をちょっとだけお得に送るための生活改善情報を発信しています。よろしければブックマークやTwitterのフォローをお願いします。
突然、電子レンジのドアが開かなくなった
まず、筆者が愛用している電子レンジはこちらです。
パナソニック オーブンレンジ エレック NE-T155
発売は2012年のようで、現在は生産終了されています。
この電子レンジのドアを開けるための部品は、「ハンドル」と呼ばれています。
正常な状態なら、ハンドルを引くことでラッチと呼ばれる部品が連動して下がり、ツメが外れてドアが開きます。
しかし、ハンドルを引いても、「ラッチ」部分がわずかしか下がらず、力をうまく伝えていないようでした。どうやらハンドルまたはその力をラッチに伝える部品のどこかが壊れてしまい、ドアが開かなくなってしまったようです。
はじめは開けづらいかな?程度だったのですが、そのまま1ヶ月ほど使い続けると、完全に開かなくなってしまいました。
カードを差し込んでその場しのぎ
電子レンジは毎日使用する調理器具です。ドアが開かないのはとても困ります。
- 電子レンジ ドア 開かない
のワードでGoogle検索すると、同様の機種で似た症状を挙げている方がたくさんいました。この「エレック」シリーズまたは同型品は、経年劣化で部品が壊れてしまうことが多いようです。
そこではじめは以下の2つのブログを拝見して、カードで開ける方法を試してみました。
紹介されていたのは、ドア上部のわずかな隙間からカードを差し込むことで、ラッチを物理的に押し開くという方法です。
確かにこの方法で、レンジのドアを開けることは可能でした。ひとまずこれで、2週間ほど使い続けました。
でも、電子レンジは毎日欠かさず、数回使うもの。
開け閉めのたびにカードを差し込む必要があるので、朝急いでいるときや品数が多いときには、とても不便さを感じていました。
自前でレンジ修理に挑戦

毎回カードを差し込む不便さに我慢できず、修理を思い立ったのは12月末でした。
年末年始を挟むし、電機店に修理に出すと、数週間かかるでしょう。生産終了品なので費用も嵩みそうです。
いっぽうで、ドアが壊れただけでレンジごと買い換えるのももったいない。
さらにWEB上を丹念に調べていくと、修理過程を紹介している以下のようなブログがありました。
これらのブログを拝見して、この商品のドアの仕組みを大まかに把握することができました。重要な部品が粉々に壊れているようでなければ、自分で修理することもできそうです。
ドアを力づくで分解

上記のブログによると、特別な工具などは必要なく、ドライバー(+とー)さえあれば分解できそうです。「もし挫折しても元に戻せばいいや」と思い、とりあえず分解できるところまでしてみます。
力を入れやすいように、床に移動して作業しています。
ドアの付け根にある隙間から、マイナスドライバーを差し込みます。
力を入れていくと、ドアカバーに隙間ができてきます。
それを広げていき、少しずつドアカバー全体を浮き上がらせていきます。
カバー外周がすべて外れたら、ドア部分とカバーを分離します。
プラスドライバーでネジ2本を外し、ドア上下の引っ掛かりを外すと、ドア外側(白い部分)とドア内側(黒い部分)とで完全に分離することができます。
ドア外側とドア内側は、上の写真のようにバネでつながっているので、まずはこのバネの根元をドライバーなどで押し上げ、バネを外します。
そして、側面の黒い部品(ドアラッチ)を上にスライドさせて取り外します。
ドア外カバーの内部にもバネがあります。ドライバーなどで押し上げ、こちらも外します。
下の画像でわずかに見えているのが、ハンドル部品をドア内側から見た様子です。
この部品は画像の矢印の方向に引っ掛かりがあり、取り付けられています。
まず①方向の穴が開いている部分に細いドライバーなどを押し込み、外側方面への力を加えます。
(これだけでは外れません。)
①に力を加えながら、同時に②にある引っ掛かり部分を内側に力を加えつつ、ハンドルを③方向に引きます。
すると、ハンドルがドアカバーから外れます。
写真を見るとわかるように、ハンドルを引く力をドアラッチに伝えるための機構が割れてしまい、それによってドアラッチ部品にうまく伝わっていないようでした。
ここまで分解して、故障の原因がこのハンドルにあることはわかりました。
そして実はこのハンドル部品、販売しているサイトも見つけることができました。
https://panasonicbuhin.ocnk.net/product/711 ※(2023年1月30日追記)現在は在庫切れとなっています。
でも値段は1600円+送料と、やや高額。しかも、配送は3~5日かかると書いてあります。

ここまで分解してしまった以上、また取り付けて5日待つのは効率が悪いと思われました。1日で直してしまいたいです。
そこで、分解したままにして、ハンドルを修理する器具を探しにホームセンターへ向かいました。
ちなみに、楽天市場とYahoo!ショッピングでは同様の商品を見つけることができました。送料と日数がかかってしまいますが、手軽に直したい方は以下リンクからお買い求めいただくほうが楽です。
購入額は合計900円弱
修理用の器具を購入したのは、ホームセンター「コーナンPRO ドイト小金井公園店」です。
業務用の商品が多いですが、一般の人も利用できます。この店舗で修理に最適な商品を探し、店員の方にも相談しました。
最終的に購入したのは、以下の2点です。
LOCTITE(ロックタイト) 多用途補修パテ プチ
- プラスチック製品をはじめ、さまざまな材質の欠けの穴埋めや接着に使用できる
- ヤスリがけもOKな強度
- 店頭価格は298円+税
一般的に「エポキシパテ」と呼ばれるものです。補修箇所がわずかなので、プチサイズを購入しました。
はじめは軟らかいので手で練るだけで使用でき、10分~15分ほどで固まります。
クラフトヤスリ5本組
- 工作に便利な金属製のヤスリ
- 形状が分かれていては研磨面に対して使い分けられる
どこにでもあるような金属製のヤスリですが、5種類も形状が分かれています。樹脂製のハンドルがついていて、作業性が良いです。
どれも先端が細いので、精密箇所の研磨に便利だと思い、購入しました。
他に、100円ショップで購入した接着剤を使用しました。いわゆるアロンアルファ的な接着剤です。
合計額は、税を入れても900円弱です。 また、これらの他にドライバーを使用します。
修理した手順を解説

ここからは、実際に修理した手順を紹介します。
上記で参考にしたブログとは破損の仕方が異なっていたので、結果的に試行錯誤をしながらの修理となりました。
まずは接着剤で圧着
はじめに、ハンドル部品の折れた箇所どうしを接着剤で貼り合わせます。
奥の棒状の部分でかろうじて繋がってはいるものの、写真のように完全に折れてしまっています。
折れた箇所の両面に接着剤を十分に塗って、はじめは手で押さえます。
その後、風通しの良い場所に1時間ほど放置すると、接着されました。
でも、一度完全に折れてしまったものなので、このまま取り付け直すわけにはいきません。
何度もドアを開け閉めすることで、またすぐに折れてしまうことは容易に予想できます。この接着した箇所を取り囲むように、エポキシパテで補強することにします。
エポキシパテで補強
エポキシパテを包装から出し、よく練り合わせます。手につかないように、付属のビニール手袋を両手に着用して行いました。
下の写真くらい、色が均一になったら修理箇所に盛っていきます。
10分しないくらいで固まってしまうので、急いで作業します。また、特有の臭気があるので、作業中は窓を開けて換気することを強くオススメします。
後でヤスリがけして形を整えることを前提に、かなり多めに盛っておきます。
1時間ほど待つと、完全に硬化します。
ヤスリがけ
盛ったパテ部分に、金属ヤスリをかけます。
紙ヤスリでもよいかと思いますが、部品が細かいのと、時間短縮のために金属ヤスリを使いました。
側面部は、なるべく平らに仕上げます。
ハンドルは一度収まれば、内部で干渉することはありません。
そのため、手前の傾斜部は、盛った形をできるだけ残します。下の写真くらいの形状になったら完成です。
組み立て
ヤスリがけまで完了したら、ドアを元通りに組み立てます。分解したときと逆順に取り付けていきます。
パテを盛ったのは外部から見えない部分なので、塗装などは特にしません。
ハンドル部分を取り付けるときはかなり苦労しますが、コツなどは無く力技で押し込みます。
写真はハンドルを取り付けた直後です。
干渉もなく、ハンドルが動くことを確かめます。
枠を取り付けて、ドアを閉めてみます。
引っかかることもなく、しっかりとドアが閉まり、ハンドルで開けられるようになりました。
成功したようです。
まとめ|電子レンジのドアが開かなくなり、1人で修理した
いかがでしたか?今回は「電子レンジのドアが開かなくなり、1人で修理した|パナソニック エレック NE-T155」をお伝えしました。
修理の総時間としては、3時間くらいかかりました。自前での修理は正直あまりオススメしませんが、ドア自体が壊れやすい構造なので仕方ありません。 この記事を見て、ひとりでも参考になる方がいらっしゃれば幸いです。
このブログでは、人生をちょっとだけお得に送るための生活改善情報を発信しています。よろしければブックマークやTwitterのフォローをお願いします。
それでは^^
■「節約・貯蓄」カテゴリの人気記事
コメント
先ほど同じくハンドルの一部が割れて扉が開かなくなって困っていましたが、この記事を見つけてひとまず扉を開くことができました。とてもためになる情報ありがとうございます。
これから交換部品を注文して修理もしてみようと思います。
>hingさん
コメントありがとうございます。
少しでも参考になりましたら嬉しいです。
最近、我が家の電子レンジの扉も開かなくなりました。ナショナルの2005年製です。同じ箇所が割れてラッチを引っ掛けられなくなりました。修理をするのでしたら接着ではなく溶着をおすすめします。オルファカッターの刃をガスコンロで灼熱し、ハンドルの割れた隙間に差し込んで両面を溶かして、すぐに押し付けて溶着すると、わずか10秒で強固に溶着します。2週間ほど経過していますが、問題なく使えています。
>久保田さん
コメントありがとうございます。
「溶着」が良いんですね、ガスコンロの取り扱いには気を遣う必要がありそうですが、大変勉強になりました。