東京メトロでは、現在「メトポ」というポイントサービスを、電車の中吊り広告や駅の掲示板などで盛んにPRしていますよね。
メトポは、お持ちのPASMOで定期区間外を乗車するだけでポイントがたまるお得なサービスです。
でもこのメトポ、2021年7月1日にポイント制度の改定を行いました。しかも「改悪」と呼ばれています。
実際のところはどうなのでしょうか。今回は、メトポの改定内容と、それによるメリットデメリットをFP資格を持つ筆者が解説します。
東京メトロ「メトポ」の概要
メトポとは、2018年にスタートした東京メトロのポイントサービス「メトロポイントクラブ」の略称です。
これは、あらかじめ登録したPASMOで東京メトロ線を利用するだけで、ポイントが貯まるシステム。
メトポにはSuicaを登録することはできず、登録できるのはPASMOだけです。
PASMOカードはもちろん、モバイルPASMO・Apple PayのPASMOにも対応しています。
なお、貯まったポイントは【10ポイント=10円単位】でチャージしてご利用いただけます。※1ポイント=1円
東京メトロ全線が対象
メトポのポイント付与対象となる路線は、東京メトロ線の全線です。
ただし、相互乗り入れしている電車であっても、他社の路線分はポイント付与の対象外です。
有効期限は丸1年以上
4月1日から翌年3月末日までの間(当年度)に獲得したメトポのポイントは、翌年度の3月末日まで有効です。
つまり、獲得から必ず丸1年以上は利用できることになります。
例) 2021年4月1日~2022年3月31日の間に獲得したポイント
出典:メトポ https://www.metpo.jp/about/
→2023年3月31日まで有効。
2021年7月の改定内容
メトポは、2021年7月1日(木)にそのシステムが一部が改定されました。具体的には、「デイリーポイントの廃止」と「デイタイムポイントの新設」です。
これによるメリット・デメリットを解説します。
メトポ改定のメリット・デメリット
従来は「デイリーポイント」として、平日に定期券(企画券)区間外を乗車したとき、1日あたり3ポイントが加算されていました。これは1日に何度乗車しても、上限3ポイントです。
わずか3ポイントではありましたが、ポイント付与には時間帯による制限がなく、平日の仕事帰りでも加算されていました。
一方で2021年7月からは、このデイリーポイントに代わり「デイタイムポイント」が新設。これは言うなれば、乗車時間帯に制限がつくデイリーポイントのことです。
「デイタイムポイント」も、平日に定期券(企画券)区間外を乗車したときに加算されるポイントという意味では変更ありません。
ただし、その利用時間帯が「平日10:30~16:30に自動改札機を出場した場合」と限られています。「~10:30まで」や「16:30~」の利用分については対象となりません。
平日10:30~16:30に自動改札機を出場した場合が対象です。
出典:メトポ https://www.metpo.jp/about/
ただし、1日に何度ご乗車いただいても1日あたりのポイント数は変わりません。
これだと、日中の間オフィスで勤務するビジネスパーソンは利用することができません。
たしかに、1日あたりの加算ポイントは3ポイント→5ポイントに増えましたが、デメリットのほうが大きいと判断されます。
なお、それ以外の「ホリデーポイント」「ボーナスポイント」の貯まり方は、従来と変更ありません。個人的にはデメリット分が大きい印象です。
■メトポ改定内容に関するニュースリリースはこちら
メトポでたまるポイントは3種類
ここで、新しいメトポのポイント制度の概要を解説します。
メトポの登録後、PASMOの利用でたまるポイントは、次の3種類があります。
- デイタイムポイント
- ホリデーポイント
- ボーナスポイント
デイタイムポイントは平日10:30~16:30に自動改札機を出場した場合のみ、ホリデーポイントは土日祝に自動改札機を利用した場合にポイントが加算されます。ホリデーポイントに時間帯の縛りはありません。
さらに、1ヶ月に10回乗車するごとに、ボーナスポイントが10ポイント進呈されます。20回なら20ポイントです。すべてのポイントに共通して、定期券(企画券)区間内の利用ではポイントはつきません(詳しくは下図)。
また、デイタイムポイント、ホリデーポイントがつくのは1日あたり1回までです。ボーナスポイントに限り、1日に複数乗車した場合はその数が回数としてカウントされます。
ポイント付与は、メトロ利用月の翌月11日です。
貯まったポイントは、多機能券売機を使って、10P=10円単位でPASMOへチャージすることができます。
メトポの利用方法
メトポを利用開始するには、まずはメトポWebサイトで上で仮登録を行って、登録に必要な番号を取得します。
この仮登録が完了しただけではメトポのポイントは貯まりません。続けて、駅の券売機で本登録が必要となります。
仮登録はこちらから
ちなみに、モバイルPASMO・Apple PayのPASMOでも、メトポに登録することができます。
この記事では、PASMOカードでの本登録の方法を解説します。
メトポ登録の手順
仮登録が完了したら、東京メトロ線の駅で本登録が必要です。本登録まで完了しないと、メトポは貯まりません!
①対応端末:本登録には、駅の多機能券売機(西船橋を除く)またはICチャージ専用機での操作が必要です。
②多機能券売機の画面右下にある【その他】を押します。
③【メトロポイント】→【メトロポイントクラブ】の順に押します。
④仮登録で取得した【お客様番号】と【駅パスワード】を入力します。
⑤入力後、次の画面にある【申込・変更】ボタンを押します。
⑥【ICカードを登録】を押します。PASMOを挿入したら、本登録完了です!
東京都交通局「ToKoPo」とポイント二重取りも可能!
ToKoPo(トコポ)とは、2011年にスタートした東京都交通局が提供するPASMO向けのポイントサービス。
あまり知られていませんが、実はメトポよりも7年先行して開始されました。
ToKoPoを利用開始する場合も、まずはウェブ上で会員番号と駅パスワードを入手します。その後、都営駅の「ポイントチャージ取扱機」を使ってPASMOに登録する必要があります。
▼改変前のPASMOについて解説しています
まとめ|ごく一部の人を除き、メトポは改悪
いかがでしたか?
従来は何も考えずに利用するだけでポイントが貯まっていた「メトポ」ですが、今後は意識的に利用しないとポイントが付与されません。
平日の日中に、積極的に定期券区間外を乗り降りする人は少ないと思います。
改悪と言わざるを得ないのは残念ですが、普段PASMOを使っているユーザーならメトポに登録しないのは損。
「貯まればラッキー」ぐらいに思っておくと良いと思います。
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それでは^^
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