マイナポイント事業の申し込みが始まっていますが、正直どういうものかよくわかっていない人が多いのではないでしょうか。
今回は、ファイナンシャルプランナー資格を持つ筆者が、マイナポイント事業に関する5つの疑問にお答えします。
マイナポイント事業に利用者数の上限はあるの?
キーワードは「4,000万人分」
マイナポイントの予算は、約2,000億円。
これは、1人上限5,000円の還元を受けたとして、4,000万人が対象になる計算です。
実際に、総務省の資料(「マイナポイントによる消費活性化策について」,令和元年12月24日)でも、「4,000万人」が利用可能と記載されています。
この4,000万人は早い者勝ちです。
2020年7月現在、マイナンバーの発行枚数は2,200万枚と言われているので、すぐにこの枠が埋まってしまうことはないでしょう。
ですが、ポイント還元が始まる2020年9月1日が近づくにつれ、このマイナンバーカードも急速に普及していくと見込まれます。
万が一、枠がなくなってしまわないように、マイナンバーカードを手に入れたら、「マイナポイントの予約」(=マイキーIDの発行)を早めに済ませましょう。
マイナポイント事業は、いつからいつまで?
2020年7月1日から、マイナポイントの申込が始まりました。
この「マイナポイントの申込」(=決済サービスの選択)を済ませた人は、7月12日時点で約115万人いるそうです。
マイナポイントの還元対象となる買い物やチャージは、2020年9月1日からのスタート。
そして、このマイナポイント付与の対象期間は、2021年3月31日までと予定されています。
マイナポイント事業の全体のスケジュールはこんな感じです。
買い物のとき、マイナンバーカードを提示する必要はある?
提示の必要はありません。
一度キャッシュレス決済に紐づけたら、このマイナポイント事業を利用する目的では、もうマイナンバーカードを手にする必要はありません。
登録したキャッシュレス決済で買い物するだけです。
つまり、買い物時にマイナンバーカードは使いません。
さらに、マイナポイントの予約・登録時には、アプリやパソコンを利用してマイナンバーカードの認証を行いますが、このときもアプリなどにマイナンバーが保存されることはありません。
マイナンバーカードのICチップに保存されている「利用者照明用電子証明書」を読み取っているだけです。
登録の過程で、マイナンバー自体を読み取ることはないので、携帯端末にも、ましてやキャッシュレス決済事業者にも、ご自身のマイナンバーが漏れる心配はありません。
マイナポイントの申込に、必要な手順は?
マイナポイントの申込(=決済サービスの選択)までには、以下の手順が必要です。
- マイナンバーカードの発行申請
- ▼
- マイナンバーカードの受け取り
- ▼
- マイナポイントの予約
- ▼
- マイナポイントの申込
以下に、それぞれ順を追って説明します。
マイナンバーカードの発行申請
マイナンバーカードの発行申請は、パソコンによる方法の他、スマートフォン、郵便、まちなかの証明用写真機から行えます。
パソコンから発行申請する手順は、こちらの記事をご参照ください。
マイナンバーカードの受け取り
発行申請から1〜2ヶ月が経過し、マイナンバーカードができあがると、市区町村から交付通知書が郵送されてきます。
その案内に従い、役所でマイナンバーカードを受け取ります。
受け取りには、本人確認書類や、個人番号通知カードなどが必要です。
土日の開庁時間は限られていることが多いので、余裕を持って申し込みましょう。
筆者も土曜日の開庁日に受け取りました。コロナ対策のため、受け取りは予約制でした。
マイナポイントの予約
マイナンバーカードを受け取ったら、この「予約」(=マイキーIDの発行)までは済ませましょう。
筆者としては、当面はこの「予約」の状態のまま様子を見たほうが良いと思っています。
予約まででよい理由は、後述します。
マイナポイントの申込
「マイナポイントの申込」は、最後の手順です。
これはお持ちのキャッシュレス決済と、マイナポイントの予約で発行された「マイキーID」とを紐付けする作業のことです。
紐づけられる決済方法は1種類のみで、この申込を済ませてしまうと、もう変更することはできません。
そのため、筆者としては前段階の「マイナポイントの予約」で止めておくことをオススメします。
マイナンバーカードを受け取った後、他に必要なものは?
マイナポイントの申込には、選択する申込方法ごとに、以下のものが必要です。
共通して必要なもの
(1)マイナンバーカード(2)数字4桁のパスワード(暗証番号)に加えて、選択したキャッシュレス決済サービスの(3)決済サービスID、セキュリティコード数字4桁のパスワード(暗証番号)が必要です。
パソコンの場合
パソコンの他に、ICカードリーダーライターが必要です。
スマホの場合
「マイナポイントアプリ」対応のiPhone/Android端末に、アプリをインストールすることが必要です。
▼アプリ取得はこちらから
▼2020年7月17日現在の対応機種一覧はこちら
この他にも、コンビニのマルチコピー機、ATM、マイナポイント手続きスポットから申込ができます。
マイナポイントの「予約」でよい理由
筆者としては、当面はマイナポイントの「申込」を済ませず、「予約」の状態のまま様子を見たほうが良いと思っています。
というのも、次の「申込」まで進んでしまうと、決済サービスを変更することができなくなるから。
マイナポイント事業が本格的に始まるのは、2020年9月1日からです。
それまでに、各キャッシュレス事業者は囲い込みのため独自の還元サービスを開始しています。
今後もその競争は激化し、もっと条件の良い上乗せキャンペーンを行う事業者が増えると予想されます。
実際に、マイナポイントの対象事業者108社のうち、2020年7月時点で上乗せキャンペーンを実施しているのはわずか10社あまり。
競争はまだ始まったばかりなのです。
一方で、マイナポイントに参加できる4,000万人の枠は、「予約」の数とされています。
つまり、「予約」の状態で止めておけば、マイナポイントの対象枠を確保しつつ、良いサービスが登場するのをギリギリまで待つことができるのです。
今後、この対象基準が変わる可能性もありますが、現時点ではこれが一番賢い選択だと考えています。
まとめ
いかがでしたか?
マイナポイント事業の5つの疑問に答えてみました。
マイナンバーカードの発行に最も時間がかかるので、まずは済ませてみてはいかがでしょうか。
それでは^^
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