都営の鉄道や大手私鉄、JRなど、首都圏を中心として幅広く利用できる交通系ICカードの「PASMO」。
転勤やテレワーク化によってPASMOが不要となり、払い戻しをしたい場合もありますよね。
そんなとき、2022年3月12日からは220円の払い戻し手数料が徴収されることになってしまいました(ニュースリリース)。
▼Twitterでもつぶやきました。
わずか220円とはいっても、なるべく払わずに済ませたいものですよね。
でも、有料となった後でも手数料を支払わずに、デポジットとチャージ残額をまるまる使い切る方法が存在します。それはApple PayにPASMOを取込むという方法です。
今回は、Apple PayへのPASMO取込みを筆者が実際にやってみたのでその手順をレポートします。
Apple PayへのPASMO取込みの対象端末
Apple PayへPASMOを取込むにあたり、対象となる端末は以下です。
対象端末 iOS14.0がインストールされたiPhone 8以降、またはwatchOS7.0がインストールされたApple Watch Series 3以降(Face ID, Touch IDまたはパスコードが設定されているもの)
出典:https://www.pasmo.co.jp/mp/app/start/
対象端末として書かれている「iPhone8以降」「Apple Watch Series3以降」の端末というと、具体的には以下のシリーズです(2022年12月時点)。
対象機種(iPhone) | 対象機種(Apple Watch) |
---|---|
iPhone8/8 Plus | Apple Watch Series3 |
iPhoneX/XS/XS Max/XR | Apple Watch Series4 |
iPhone11/11 Pro/11 Pro Max | Apple Watch Series5 |
iPhoneSE(第2世代) | Apple Watch SE |
iPhone12 mini/12/12 Pro/12 Pro Max | Apple Watch Series6 |
iPhone13 mini/13/13 Pro/13 Pro Max | Apple Watch Series7 |
iPhoneSE(第3世代) | Apple Watch Series8 |
iPhone14/13 Plus/14 Pro/14 Pro Max | Apple Watch Ultra |
【注意】対応していないPASMOも一部ある
Apple Payに対応していない一部の定期券発売事業者により発行されたPASMOの場合、取込みができません。ただ、ほとんどの定期券発売事業者は対象になっています。対応事業者の詳細が気になる方は、以下ページをご覧ください。
また、クレジットカードとPASMOが1枚となった「一体型PASMO」では、PASMO機能の取り込みができません。Apple Payに「クレジットカードとして」設定することは可能ですが、PASMO機能は元のカードに残ります。
一体型PASMOを取込む(Apple Payに設定する)場合の注意点について、詳しくは以下ページをご覧ください。
実際にApple PayにPASMOを取込んでみた
筆者は今回、実際にApple PayへのPASMO取込みを試してみました。使用したアプリは「ウォレット」アプリです。
取り込みに使用したPASMOカード
今回取込みに使用したPASMOは、以下の仕様のカードです。定期券の有効期限は切れ、残高がわずかに残ってしまっています。
- PASMO定期券(有効期限切れ)
- 京成電鉄発行
- クレジットカード機能なし
- 元は定期券機能付き(有効期限切れ)
- 残高 4円
Apple PayへのPASMOの取込み手順
Apple PayにPASMOを取込む手順を、操作画面のスクリーンショットとともに、以下に解説します。
1.「ウォレット」アプリを開き、+マークでカード追加
2.「交通系ICカード」→「PASMO」の順に選択します。
3.チャージ額を選択する画面になります。画面中央の「お手持ちのカードを追加」をタップ。
4.PASMOカードの裏面に記載のあるID番号と、生年月日を入力します。
5.利用規約に同意し、カードの上にiPhoneを置いて少し待ちます。
PASMOカードの置き方は、下画像のようなイメージです。PASMOカードの下半分以上を重ねてしばらく待ちます。
6.「残高の転送が完了しました」と表示されたら終了です。右上の「完了」ボタンをタップします。
7.ウォレットの一覽に、PASMOが追加されました。PASMOの券面部分をタップします。
8.残高の「4円」と、デポジット分の「500円」が合算されてチャージされています。設定を変更するため、右上の「・・・」部分をタップします。
9.「エクスプレスカード設定」をタップします。
10.PASMOがエクスプレスカード設定でONになっていることを確かめます。なっていない場合にはONにします。
最後に、取込み後のPASMOカードは、残高0円でチャージも支払いもできない、ただのプラスチックの板になりました。ハサミを入れて処分します。
PASMO取り込みに使用するアプリは2通り
今回はiPhone基本アプリの「ウォレット」を使用しましたが、iPhoneへのPASMO取込みに使用するアプリは「ウォレット」と「PASMO」の2通りがあります。
それぞれの違いは、下表のとおりです。
サービス | ウォレットアプリ | PASMOアプリ |
---|---|---|
新規発行 | ◯※1 | ◯ |
カードの移行(取込み) | ◯ | ―※2 |
オートチャージ設定 | ― | ◯ |
会員登録 | ― | ◯ |
定期券購入 | 継続購入のみ可能 | 新規購入、継続購入、 区間変更、払いもどしが可能※3 |
※1 SF残額0円での発行はできません。
※2 ウォレットアプリが立ち上がります。
※3 新規購入、区間変更、払いもどしを行うには会員登録が必要になります。
上記のように、ウォレットアプリのみではオートチャージの条件設定や定期券の区間変更などができないので、これを利用したい場合にはPASMOアプリでの会員登録を行う必要があります。
Apple Watchでの取込み手順やPASMOアプリを使用する場合の取り込み手順は、以下の公式サイトもご覧ください。
その他、PASMO移行ができないケースを解説
iPhone対象機種やPASMO発売事業者が要件を満たしていても、PASMOの状態などによっては、残高移行が正常に完了できないケースがあります。
ここでは、その例をいくつか紹介します(出典:PASMO Apple Payサポートページ)。
・PASMOカードに有効なバスIC一日乗車券またはSuicaグリーン券が搭載されていた場合
→ご利用してから移行(取り込み)してください。
・ 改札内に入場したままの場合
→ 改札を出てから移行(取り込み)してください。
・PASMOカードに登録した氏名・生年月日と、すでにiPhoneやApple Watchに設定済みの記名PASMOや会員登録済みの氏名・生年月日と不一致の場合
→PASMOカードの登録情報をPASMO取扱事業者の駅やバス窓口で変更してください。
・SF(電子マネー)残高が19,501円以上の場合
→ 残高を19,500円以下にしてください。
まとめ
いかがでしたか?今回は「PASMOの払戻しが有料化!手数料無料で、デポジットと残額を使い切る方法」をお伝えしました。
PASMOが不要になった方や、Apple Payを使ってみたい方や参考にしてみてはいかがでしょうか。
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それでは^^
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