治験(ちけん)って、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
「治験」とは、薬や化粧品、サプリメント、健康食品の効果・効能を検証するために行われる臨床試験のこと。
今回は、老舗の「JCVN」の治験を受けてきました。実は過去にも2回ほど受けたことがあり、今回が3度めです。
「いくら報酬がもらえるのか?」「安全性は大丈夫?」「どんな検査があるの?」といった疑問にお答えします。
もし治験バイトに興味がある人がいたら、参考になればと思います。
約2時間の試験で数千円の報酬

はじめに結論から言うと、朝に集合して昼まで、正味約2時間の試験で、数千円台(1万円近く)の現金を受け取りました。
JCVNの場合、バイト代という名目ではなく「試験負担軽減費」として支払われます。
これには試験会場に行くまでの交通費も含んでいます。
また交通費だけでなく、時間が拘束されたり飲食の内容を制限されたりといった、”負担に対する対価”という意味合いで支給されています。
ちなみに、本試験に参加する前の事前試験段階でも、報酬が出る試験もあります。

治験を選ぶときは、このように事前試験の段階でも報酬が出る試験を選ぶことをお勧めします。
結果的に今回は、本試験に進むことはありませんでした。
そのため、「試験中は口外しない」と規定があった、試験内容についても機密情報に触れない範囲で可能な限り紹介していきます。
そもそも治験って何?

具体的な試験内容に触れる前に、治験制度について詳しく説明しておきます。
「治験」というと厳密には「薬や治療法」についての臨床試験のみを指す言葉です。
厚生労働省のサイトでは、以下のように紹介されています。
「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。
出典:厚生労働省
こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。
人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。
定義としては上記の通りなのですが、実際にはもう少し広い意味で使われています。
化粧品、サプリメント、健康食品の効果・効能を検証するために行われる試験のことも含めて呼ばれていることが多いです。
筆者が受けるのも、基本的にサプリメントや健康食品に関する治験のみです。なぜなら薬だと、副反応が付きものなので、それなりにリスクも覚悟する必要があるからです。
治験参加者を募集するJCVNとは

株式会社JCVNサポートが「医学ボランティア会JCVN」という名称で事業を運営しています。
ただし、株式会社JCVNサポートが設立したのは、2020年4月とごく最近です。もともとは「株式会社パシフィックグローブ」が同事業を運営していました。
JCVNサポートの設立以降、パシフィックグローブの名称は「医学ボランティア会JCVN」からは消えましたが、うち一部の業務はパシフィックグローブ社が継続しているようです。
アフィリエイトサイトでは、2021年7月現在でも同社名のままJCVNの治験ボランティア募集を行っているからです。
「医学ボランティア会JCVN」事業の入会会員数は2020年10月現在で累計約41万人(出典:https://jcvn-s.co.jp/business/)
同社では、厚生労働省が定める治験ルール「GCP」を遵守していることが謳われています。
【治験を実施するためのルール】
出典:厚生労働省
治験を行う製薬会社、病院、医師は「薬事法」というくすり全般に関する法律と、これに基づいて国が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(=GCP[GoodClinicalPracticeの略])という規則を守らなければなりません。この規則は欧米諸国をはじめ国際的に認められています。
ただし、JCVN自体は試験を実施する医療機関ではなく、試験候補者を募集して医療機関へ紹介する代理店のような存在。
よって、実際に治験を受ける段階になったら、その試験を担当する医療機関の評判や個人情報保護規定などを確認する必要があります。
治験の概要はJCVNホームページから
ちなみに医学ボランティア会JCVNのホームページでは、会員登録しなくても現在募集中の治験について、大まかな実施時期や内容を閲覧することができます。
ただ、治験の具体的な報酬や日程についてはログインしないとわかりません。
ご自身の居住地域ではどのくらい募集があるか、参考にする程度はできるかと思います。
治験はいつでも途中棄権できる

これだけは覚えていただきたいのですが、治験はあくまで希望者の自由意思で行われています。
少しでも不安に感じたり、負担だと思ったりしたら、無理をせず途中で棄権することをお勧めします。
途中までの負担軽減費を払ってもらえるのか、もらえないのかは試験によって異なりますが、特に理由がなくても「いつでも辞められる」ということだけは覚えておいてください。

僕も実際に、「予定が合わないから」という理由で2回目以降の試験をキャンセルしたことがあります。
ただし、試験機関の迷惑になるので当日キャンセルや無断欠席はなるべく避けたほうがよいでしょう。
無闇にキャンセルを繰り返していると、次の試験に参加できなくなる恐れもあります!
治験の実録レポートを紹介!

結果的に筆者は本試験に進めませんでしたが、事前検査を受けたときの様子をレポートします。
過去に実施された治験ではありますが、念のため一部を伏せ字にして、ところどころフェイクを入れてお伝えします。
治験を委託している会社(薬の開発会社)に配慮してのことです。悪しからずご了承ください。
会場はチヨダパラメディカルケアクリニック
治験の開始日時は2021年X月XX日の9:30~。
指定された会場は、チヨダパラメディカルケアクリニック(東京都千代田区)です。念のため、早めに9:10頃には到着しました。
会場は建物の2階にあります。階段で2階へと昇ります。


持参物は事前にメールで指定されていた、本人確認書類、運動ができる服装、印鑑です。
筆者が参加した9:30~の部は、筆者を含めて3人が参加しました。その他に、9:00〜の回/10:00~の回にも3人ずつ参加していたようです。
到着するとすぐに、トイレでカップに尿を採取します。
そして試験説明が行われる部屋に入ると、席が壁に向けて設置されていました。
恐らく、参加者同士が向かい合わせにならないように配慮されていたのだと思います。

そして、試験説明が始まる9:30までにさまざまな問診票や同意書に目を通します。
内容は、「昨日運動をしましたか?」や「昨日21時以降に何か食べましたか?」といったものです。
他にも、Webフォームで個人情報などを回答する形式のものもありました。
今回の試験全体の概要
今回の試験は、以下のような概要でした(一部を省略しています)。
- 試験は、事前検査と本試験を合わせ、全4回。
- 採血は1回のみ。問診や血圧の測定などは毎回あり。
- 試験飲料を摂取し、それが代謝改善に与える影響について調査する。
- 試験飲料の摂取は、本試験のみ。
- 事前検査の2回目~「本試験」まで、WEB日誌への入力を毎日行う。
- 本試験は、ホテルにそれぞれ1泊し、運動中の呼気測定などを行う。
なお、事前検査だけの参加であっても、各ステップを終了すると1回ごとに直接現金が支給されます。
私の場合は、事前審査の1回目のみ参加だったので負担軽減費は数千円でした。
正直、すべてクリアーしないとあまり旨味がありません。ステップを進むたびに日誌を毎日記入しなければならなかったり、飲酒量が制限されたりと不自由な部分も多いです。
事前検査1の実施詳細
事前検査1では、先ほどの問診票による調査の他に、各種身体検査が行われました。
事前検査1での、主な検査項目は以下のとおりです(一部を省略しています)。
問診、身体計測:問診、身長、体重、BMI、体脂肪率
生理学検査 :脈拍数、心電図、体温
血液生化学検査
血液学検査
感染症検査:HBs抗原、HCV抗体
尿一般検査
呼気代謝測定
検査項目が多く見えますが、血液生化学検査・血液学検査・感染症検査は、一度採血されるだけなので、実際にかかる時間はそれほど長くありません。
採血量は10数mLとごくわずかでした。
問診では、薬やサプリメントの使用歴や、運動習慣などがないかと聞かれました。これは基本的に「なし」と答えておけば大丈夫だと思います。
問診が終わったら、メインの「呼気代謝測定」に移ります。運動ができる服に着替え、別部屋に移動してフィットネスバイクに乗った運動を行います。

手順は、以下のとおりです。
30分間安静(決まったペースで呼吸)
→フィットネスバイクに座り5分間安静(決まったペースで呼吸)
→フィットネスバイクを15分間漕ぐ(決まったペースで呼吸)
以上です。
個人的には、スマホも何も見ずに35分もの間、安静にしていなければならない時間にとても苦痛を感じました。
しかも、この間はずっと呼気を測定するマスクを取り付け、常に決まったペースで呼吸を繰り返します。
バイクを漕いで運動している間もずっとです。
身体的にはそれほど苦痛はありませんが、ひたすら一定のリズムで呼吸を管理される作業は、ストレス値がものすごくありました。
とはいえ、この運動が終わったら事前検査は終了です。
「検査結果は後日メールで伝えます」といった旨の説明を受けて、負担軽減費を受け取り、受領印を押して帰宅しました。
結果として約2時間で千円代後半の金額が得られたのでコスパは悪くないですが、あまり気持ちのいい体験ではありません。
本試験では宿泊も必要となり、時間的にかなり拘束されます。できれば事前検査のみで辞めたいと思っていましたが、後日、落選通知が届いたので結果的には好都合でした。
試験に申し込む流れを紹介
最後に、試験に申し込んだ経過をスクショ付きで紹介します。
筆者の場合、JCVNのメールマガジンを普段から受信していて、興味のある試験を見つけたら応募するといった方法にしています。
平日に行われる試験も多いので、休みが取りやすい時期でないと参加しづらいところがあります。
申し込みの流れは以下のとおりです。
申込みまでの大まかな流れは以上です。
試験開始後は、担当官に従って行動するので毎回内容は異なります。
また、メールマガジンの受信は強制ではないので、試験を受けたい時期にだけ、都度ホームページで探す方法も可能だと思います。
まとめ|各ステップで報酬が出る試験がおすすめ!
いかがでしたか?今回は「東京でJCVN 治験バイトを受けてみた。報酬はいくら?どんな検査?」をお伝えしました。
治験はちょっと怖いイメージもありますが、新薬や化粧品、健康食品の開発には欠かせないプロセスです。リスクの低い試験であれば、世のためになってやりがいが得られ、報酬も受け取ることができます。
興味のある方は、JCVNで募集中の治験一覧を一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
このブログでは、人生をちょっとだけお得に送るための生活改善情報を発信しています。よろしければブックマークや、プロフィールページからTwitterのフォローをお願いします。
それでは^^
■「レビュー」カテゴリの人気記事はこちら
ドンキのテレビでFire TV Stickが音量調節できないときの対処法
コメント